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健康管理ガイド

シニアペットのかかりやすい病気|老犬・老猫の症状と予防法

シニア期のペットは加齢に伴いさまざまな病気のリスクが高まります。 犬と猫それぞれに多い病気の症状・予防法・治療の目安を知り、 早期発見・早期治療につなげましょう。

犬のシニア期に多い病気

犬は体のサイズによってかかりやすい病気が異なりますが、 以下の6つの疾患は多くのシニア犬に共通して見られます。

病名主な症状予防法治療の目安
関節疾患(変形性関節症)歩き方の変化、段差を嫌がる、起き上がりが遅い、散歩を嫌がる適度な運動、体重管理、グルコサミン摂取、滑りにくい床材月額5,000〜15,000円(内服薬・サプリメント)
心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)咳が増える(特に夜間・早朝)、疲れやすい、呼吸が荒い、失神定期健康診断(聴診・心エコー)、塩分控えめの食事、適度な運動月額8,000〜20,000円(内服薬)
腎臓病(慢性腎臓病)水を飲む量が増える、尿量が増える、食欲低下、体重減少、嘔吐十分な水分摂取、定期的な血液・尿検査、低リンの食事月額5,000〜30,000円(食事療法・点滴・投薬)
がん(腫瘍)体のしこり、体重減少、食欲低下、元気がない、出血定期健康診断、早期発見・早期治療、避妊・去勢手術手術10〜50万円、抗がん剤月3〜10万円(種類による)
白内障目が白く濁る、物にぶつかる、暗い場所を嫌がる紫外線対策、抗酸化成分の摂取、定期的な眼科検査手術15〜30万円(片眼)、点眼薬月2,000〜5,000円
歯周病口臭がひどい、歯茎の腫れ・出血、食べにくそうにする、よだれ毎日の歯磨き、デンタルケア用おやつ、定期的な歯科検診スケーリング2〜5万円、抜歯1本5,000〜30,000円

犬種による傾向:小型犬は心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)や歯周病が多く、大型犬は関節疾患やがんの発生率が高い傾向があります。 犬種ごとのかかりやすい病気を知っておくと、より効果的な予防が可能です。

猫のシニア期に多い病気

猫のシニア期は腎臓病と甲状腺の問題が特に多く見られます。 早期発見のためには定期的な血液検査が欠かせません。

病名主な症状予防法治療の目安
慢性腎臓病(CKD)水を飲む量が増える、尿量増加、食欲低下、体重減少、脱水、嘔吐十分な水分摂取、定期的な血液・尿検査、腎臓に配慮した食事月額5,000〜30,000円(食事療法・皮下点滴・投薬)
甲状腺機能亢進症食欲があるのに痩せる、多飲多尿、活動過多、嘔吐・下痢、毛並みの悪化10歳以降の定期的な甲状腺ホルモン検査月額3,000〜10,000円(内服薬)、食事療法
糖尿病多飲多尿、食欲増加だが体重減少、元気がない、嘔吐肥満予防、適正体重の維持、定期的な血液検査月額10,000〜30,000円(インスリン注射・食事療法)
がん(腫瘍)体のしこり、体重減少、食欲低下、嘔吐・下痢の持続定期健康診断、早期発見・早期治療手術10〜50万円、化学療法月3〜10万円(種類による)
口内炎(歯肉口内炎)食べにくそうにする、よだれが増える、口臭、歯茎の赤み・腫れ定期的な口腔内チェック、デンタルケア内科治療月3,000〜10,000円、抜歯手術5〜15万円

猫の腎臓病について:15歳以上の猫の約30%が慢性腎臓病(CKD)を発症すると言われています。 初期は無症状で進行するため、7歳を過ぎたら年2回の血液検査と尿検査を受けることが早期発見の鍵です。 SDMA検査は従来のクレアチニン検査よりも早期に腎機能の低下を検出できます。

早期発見のサインチェックリスト

シニアペットの病気は早期発見が最も重要です。 以下のサインに一つでも心当たりがあれば、早めの受診をおすすめします。

こんなサインに注意してください

食欲の変化(急な増加・減少)犬・猫
水を飲む量の変化(急に増えた)犬・猫
体重の急激な増減犬・猫
元気がない・ぐったりしている犬・猫
呼吸が荒い・咳が出る主に犬
歩き方がおかしい・足を引きずる主に犬
目が白く濁ってきた主に犬
口臭がひどくなった犬・猫
トイレの失敗が増えた犬・猫
体にしこり・できものがある犬・猫
被毛がパサつく・抜け毛が増えた犬・猫
夜鳴き・徘徊・ぼーっとしている主に犬

緊急受診が必要なサイン:ぐったりして動かない、呼吸が非常に荒い、けいれん・意識がない、 出血が止まらない、2日以上まったく食べない場合は、すぐに動物病院を受診してください。

定期健康診断の重要性

シニアペットの多くの病気は初期には自覚症状がなく、症状が現れた時にはすでに進行していることがあります。 定期健康診断は「元気に見えるうちに」受けることが大切です。

年齢推奨頻度推奨検査項目費用目安
1〜6歳年1回身体検査、血液検査(CBC・生化学)、尿検査5,000〜15,000円
7〜10歳年2回上記 + レントゲン、心電図、甲状腺検査(猫)10,000〜25,000円
11歳〜年2〜3回上記 + エコー検査、SDMA検査、眼科検査15,000〜35,000円

費用を抑えるコツ:動物病院によっては「シニア健診パック」として通常よりもお得なセット価格で健康診断を提供しています。 また、ペット保険の中には健康診断費用を補償するプランもあります。ペット保険の比較はこちら

予防のためにできること

病気の多くは日々のケアと早期対応で予防・軽減できます。 以下の5つのポイントを日常に取り入れましょう。

1

定期健康診断を欠かさない

シニア期は年2回の健康診断が基本です。血液検査・尿検査で内臓機能の変化を早期にキャッチしましょう。

2

適正体重を維持する

肥満は関節疾患、心臓病、糖尿病のリスクを大幅に高めます。シニア期は代謝が落ちるため、カロリー管理を意識しましょう。

3

適度な運動を続ける

激しい運動は避けつつも、筋力維持のために適度な運動は必要です。散歩の時間や距離を体調に合わせて調整しましょう。

4

デンタルケアを習慣化する

歯周病は全身の健康に影響します。毎日の歯磨きが理想ですが、難しい場合はデンタルガムやジェルも活用しましょう。

5

日々の変化を記録する

食事量、飲水量、排泄の状態、体重などを記録しておくと、異変に気づきやすくなり、獣医師への報告にも役立ちます。

シニアペットの病気に関するよくある質問

Q.シニアペットの健康診断はどのくらいの頻度で受けるべきですか?

A.7歳以上のシニアペットは年2回(半年に1回)の健康診断が推奨されています。血液検査、尿検査、画像検査を含む総合的な検査で、腎臓病や糖尿病などの疾患を早期に発見できます。費用は5,000〜30,000円程度です。

Q.シニアペットの健康診断ではどんな検査をしますか?

A.基本的な健康診断には、身体検査(体重・体温・聴診など)、血液検査(内臓機能・血球数)、尿検査が含まれます。必要に応じてレントゲン、超音波(エコー)検査、心電図、甲状腺ホルモン検査などを追加します。費用は検査項目によって異なりますので、事前に動物病院に確認しましょう。

Q.ペットのがんは予防できますか?

A.がんを完全に予防することは困難ですが、リスクを下げることは可能です。早期の避妊・去勢手術で乳腺腫瘍や生殖器のがんのリスクが低下します。また、定期健康診断での早期発見が生存率を大きく左右します。バランスの良い食事と適度な運動も免疫力の維持に役立ちます。

Q.シニアペットの治療費はどのくらいかかりますか?

A.疾患の種類と重症度によって大きく異なります。慢性疾患(腎臓病・心臓病など)の維持療法で月5,000〜30,000円、手術が必要な場合は10〜50万円程度が目安です。ペット保険に加入していれば治療費の50〜70%がカバーされる場合があります。

Q.シニアペットでもペット保険に入れますか?

A.多くのペット保険会社で8〜12歳までの加入が可能です。ただし、高齢になるほど保険料が高くなり、加入条件(健康告知)が厳しくなります。既往症がある場合は補償対象外となることもあるため、できるだけ若いうちに加入しておくことをおすすめします。

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